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知覚過敏の原因とは?考えられる可能性

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  • 2023.04.07

冷たいものを食べたり飲んだりした時に歯がしみる。

普通にしていて痛むわけではないのだけれど、気になるという方はいらっしゃると思います。

虫歯ではなくて歯がしみる場合の多くは、知覚過敏です。

知覚過敏とは、虫歯以外の原因で歯がしみる症状のことを指し、多くの場合では一過性の症状です。

知覚過敏にはさまざまな原因があります。

今回は、知覚過敏にはどのような原因があるのかを見ていきましょう。

 

歯茎が下がってしまうことが原因の場合

 
歯ぐきが下がってしまうことが原因で知覚過敏が起きることがあります。

歯ぐきが下がり、象牙質が露出してしまうと、冷たいものや歯ブラシなどの刺激に過敏になります。

通常、歯の表面はエナメル質で覆われているため、冷たさなどの刺激から守られています。

年齢や、歯周病の進行などの理由で歯ぐきが下がってしまうと、歯の根元が露出します。

歯の根元はエナメル質に覆われていなく象牙質がむき出しの状態になっており、象牙質は構造上、表面に小さい穴(象牙細管)が空いており、その穴を通して神経に刺激が伝わってしまいます。

虫歯ではないので、症状が悪化することは少なく、刺激に慣れたり、象牙細管が閉じることで知覚過敏は自然に消滅することが多いです。

また、染み止めの薬をぬったり、知覚過敏用の歯磨き粉を使うことで収まることもあります。

前は冷水が染みたけれど、気づいたら染みなくなっていたという場合は、歯ぐきが下がったことで知覚過敏が起きている場合がほとんどです。
 
 

象牙質の露出が原因の場合

 
何らかの原因で歯の表面のエナメル質がすり減ってしまい、象牙質が露出してしまうことでも知覚過敏が起きます。

歯の表面が削れる理由としては以下のような物があります。
 
 
【経年的な変化】
 
長年歯を使っているうちに、表面のエナメル質が削れてしまい、知覚過敏を引き起こします。

奥歯や犬歯など使用頻度の高い歯から順番に削れていくことが多いです。

ゆっくりと削れて行く場合は、刺激に慣れて知覚過敏の症状が起きることは少ないのですが、何らかの原因で急激に削れた場合には染みることがあります。
 
 
【歯ブラシの力が強い】
 
硬い歯ブラシを使っていたり、歯ブラシを強く押し付けて歯を磨いている方は、歯の表面が削れる場合があります。

歯の噛む面ではなく、歯と歯茎の間が削れる場合が多いです。

普通や柔らかめの歯ブラシを使うことで、予防することが可能です。
 
 
【歯ぎしりや食いしばりによる】
 
歯ぎしりや食いしばりでも、歯の表面は削れてしまいます。

歯ぎしりや食いしばりは歯に過大な力がかかり、場合によっては歯が欠けたり割れてしまうことがあるので注意が必要です。
 
 
【酸っぱいものをよく摂取する(酸蝕症)】
 
日常的に、レモンや黒酢などの酸っぱいものを摂取すると歯の表面が溶けてしまう場合があります。

摂取する頻度を控えたり、飲んだ後に水でお口をゆすぐことで、ある程度は予防することができます。
 
 

歯ぎしりや噛み合わせが原因の場合

 
歯ぎしりや食いしばり、噛み合わせが原因で知覚過敏を引き起こす場合もあります。

歯ぎしりとは、ぎりぎりと歯をすり合わせることで、多くの人は就寝中に行いますが、日中に無意識で行っている人もいます。

食いしばりとは、歯をぐっと噛みしめる癖のことです。

こちらも、就寝中や無意識下で起こります。

歯ぎしりや食いしばり、噛み合わせによって歯の表面が削れてしまい、象牙質が露出することで知覚過敏が引き起こされる場合もあります。

場合によっては、歯が欠けたり、細かいヒビ(クラック)が入ってしまったり、歯が割れてしまうこともあります。

直接的に歯に問題はなくても、歯に強い力がかかることで、歯の神経が刺激に対して敏感になる場合もあります。

歯科医院でかみ合わせのチェックや夜間つけるマウスピースを制作するなど、で予防することが可能です。
 
 

虫歯治療やホワイトニングが原因の場合

 
虫歯治療やホワイトニングなど、歯科処置によって知覚過敏を引き起こす場合もあります。
 
 
【虫歯治療に伴う知覚過敏】
 
虫歯治療を行うと、その後に知覚過敏が起きることがあります。

治療によって歯の神経が刺激されることが原因で、麻酔が切れた後にズキズキとした痛みを感じることもあります。

多くの場合は一時的なもので、段々と症状が収まってくるのですが、虫歯が大きくて、治療によって歯の神経が弱ってしまう場合には、神経の治療が必要になります。

また、銀歯など熱伝導率の高い素材で虫歯治療を行うと、治療後に知覚過敏の症状が出ることもあります。
 
 
【ホワイトニングによる知覚過敏】
 
ホワイトニングの施術中や施術後に知覚過敏が起こることがあります。

ホワイトニングは、酸性の薬を使って行うため、薬の刺激によって歯がしみる場合があります。

家庭で行うホームホワイトニングに比べて、クリニックで行うオフィスホワイトニングでは、高濃度の薬剤を使い短期間で歯を白くするため、症状がでる可能性は高いです。

ほとんどは一時的な症状で収まりますが、短期間でホワイトニングを繰り返す場合や、もともと知覚過敏の症状をもっている方は注意が必要です。
 
 

まとめ

 
知覚過敏の原因についてお伝えしてきました。

知覚過敏の原因は1つではなく、いくつかの原因が組み合わさっている場合もあります。

また知覚過敏かと思っていたら虫歯が進行していた、ということもあるかもしれません。

歯が染みる場合には自分で判断するのではなく、歯科医院でレントゲンなどの検査を行い、原因を確認することが大切です。