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【子供の歯並びに違和感があったら!】床矯正を活用した矯正方法

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  • 2020.02.02

≪ 目次 ≫

床矯正は顎が柔らかい時に

床矯正の費用

まとめ

 

ふとした何気ない瞬間に、自分のお子さんのお口を見ると、歯並びに違和感を持ったことがあるご両親は多いのではないでしょうか。

 

あれっ?
自分の子供の頃ってこんなにガタガタしてたっけ!?

前歯だけ永久歯に生え変わったけど、なんだか大きく感じる。
他の永久歯は綺麗に生え揃うの?

 

といったような疑問を感じるたことのある方もたくさんいらっしゃると思います。

将来、歯並びのことで自分の子供には苦労をしてほしくないですよね。

永久歯が生え揃っていないうちに矯正を行っても、歯が生え変わったら意味がないのではないかと思うかもしれません。

しかし、歯科矯正は子供の頃から行った方が調整を行いやすく、大人の矯正と比べると費用負担も少なくなります。

今回は子供の矯正でよく用いられている矯正方法である、床矯正についてご説明いたします。

 

 

床矯正は顎の骨が柔らかい時に

矯正を行うタイミングは「3歳頃~12歳頃」と「12歳頃~成人まで」の大きく2回に分けられます。

この2つの違いはどこにあるのでしょうか。

答えは永久歯が「生え揃っている」か「生え揃っていないか」の違いです。

そのため厳密には年齢で分けるのではなく、乳歯だけの状態もしくは乳歯と永久歯が混同している状態か永久歯が生え揃っている状態かで分けられます。

床矯正は「乳歯だけの状態もしくは乳歯と永久歯が混同している状態」の時に行います。

この時期は顎の骨が成長する時期でもあるので、歯の並びを整えるのでなく、顎の骨を拡大させ永久歯が綺麗に生え揃うためのスペースをつくります。

 

では、永久歯が生えてくるためのスペースが無いとどうなるのでしょうか。

狭いスペースに無理やりに永久歯が生えてこようとするので、歪んだ歯並びになる恐れが高くなります。

八重歯などがイメージしやすいですね。

また、永久歯が綺麗に生えるスペースを作るために、歯を抜く場合もあります。

歯並びの為にまだ健康な歯を抜くことは、とても悲しいですよね。

そのため、歯科矯正は永久歯が生え揃う前の、顎の骨が成長し大きくなる時期に行うことをオススメします。

 

床矯正はマウスピースを使用した矯正方法です。

毎日一定の時間以上、専用に作られたマウスピースを装着します。

マウスピースなので取り外しが自由に行えるので、仮に歯や歯茎が痛くなってしまった場合にも安心です。

もちろん長時間装着していた方が効果があるので、あまり長期間外すことはオススメできません。

この矯正装置はネジが付いているので、計画的に装置を広げていくことができます。

月に1回のペースで歯科医院に通院をして、矯正装置の調整をしていくのが一般的です。

 

≪床矯正のメリット≫

床矯正の最大のメリットは取り外しが自由に行えるところです。

ワイヤー矯正の場合には、その性質上食べられるものが限られてきます。

子供の頃に好きな物が食べられないとうのは、可哀想ですよね。

また、メンテナンスも簡単に行えます。

中性洗剤を使用し、歯ブラシで磨くだけでよいので簡単で衛生的です。

自分の歯も通常通り磨くことが可能なので、虫歯リスクの軽減もできます。

ワイヤー矯正特有の見た目が嫌な場合にも床矯正はオススメです。

 

≪床矯正の注意点≫

取り外しが自由にできるので、子供の治療意識が低い場合には、こそっと外してしまうことがあります。

最初のうちは頑張れていても、次第に装置が邪魔に感じてきたり面倒くさくなってしまうこともあるでしょう。

しかし、あまり長時間外していると矯正が思うように進まず、治療期間が延びてだんだんと心が萎えてしまい、治療を止めてしまう恐れがあります。

そのため、子供にも意識を持ってもらう必要があります。

 

また、装置をうっかり無くしてしまったり、誤って踏んでしまうなどの強い衝撃が加わると壊れてしまう場合があります。

多くの場合は再度作成費用が掛かってくるので注意が必要です。

装置はプラスチックや金属の細いワイヤーで作られているので、歯ぎしりでも壊れてしまうことがあります。

心配な場合は事前に歯科医院に相談をするとよいでしょう。

 

 

床矯正の費用

床矯正にかかる費用の相場は30万円~40万円です。

保険が適用されないため高いと感じるかもしれませんが、永久歯のワイヤー矯正などと比べると安価に行うことができます。

床矯正装置の作成費用と歯科医院での調整費用が合算した価格になります。

ただし、矯正装置を壊してしまったり無くしてしまった場合には、修理をしたり作り直す必要があるので費用が発生してきます。

歯科医院によって設定してある金額が違うので、よく確認をするとよいでしょう。

 

 

まとめ

矯正を行うタイミングは永久歯が生え揃う前がよいでしょう。

顎の骨が成長する時に矯正治療を行うことで、永久歯が綺麗に生えてくるためのスペースを確保することができます。

子供の頃の矯正は、取り外しが自由に行える床矯正治療を行うことで、無理なく治療を進めることができます。

費用も相場が30万円~40万円なので、他の矯正治療と比べると敷居の低くなっています。

歯並びは見た目だけでなく、虫歯や歯周病にも影響を及ぼしますので、気になる場合は早いうちに治療を始めることをオススメします。

 

執筆/ひらかわ歯科医院 院長 平河貴大