虫歯

【歯の詰め物を入れたのになぜ痛いの?】治療後の歯が痛む理由

  • 虫歯
  • 2019.08.16

≪ 目次 ≫

どんな原因で痛みが起こるのか?

定期検診で異常がないかのチェックが重要

まとめ

虫歯の治療を行う場合、進行した虫歯には歯を削った後に詰め物や被せ物の治療を行います。

詰め物の治療というのは、歯が欠けてしまったり虫歯が原因で歯に穴が空いてしまった時に、その部分を人工物で埋める治療です。

虫歯の治療は多くの場合、歯科用のドリルなどを使い悪い部分を取り除きます。

そして歯を削る範囲によって、詰め物にするか被せ物にするかが変わってきます。

虫歯が進行して、歯の多くの部分を削る必要がある時は被せ物の治療を行います。

反対に歯を削る部分が少なくて済む場合には詰め物の治療を行います。

詰め物や被せ物の治療は保険適用が可能で、一般的によく行われている治療です。

そのため、実際に治療を受けられたことのある方は沢山いらっしゃるでしょう。

 

中には詰め物の治療を行った後に、痛みを感じたことがあるという方もいらっしゃると思います。

せっかく治療を行ったのに、すぐに痛みを感じると焦りますよね。

今回は詰め物の治療を行った後に起こる痛みについてご説明いたします。

 

 

どんな原因で痛みが起こるのか?

詰め物の治療を行った後に起こる痛みの原因は、大きく4種類に分けられます。

① ものを噛むと痛みを感じる

② 詰め物を詰めた瞬間から歯がしみる

③ 冷たいものや熱いものがしみる

④ 治療後数か月してから痛みを感じるようになった

では、それぞれの痛みやシミの原因について詳しくご説明していきます。

 

≪ものを噛むと痛みを感じる≫
詰め物の治療や被せ物の治療を行ったことがある方はご存知かもしれませんが、新しい人工物の歯をつけた直後は、上下の歯を噛み合せた時に高さに違和感がある場合があります。

この違和感が数日で無くなってくれば問題ないですが、詰め物の高さが合わないと噛んだ時に痛みを感じるようになります。

そのうちに感じなくなるだろうと放っておくと、歯に物が当たっただけで痛んだり、頭痛が起こる可能性もあります。

この場合は、詰め物の高さを微調整するだけで解決するので、食事中などに痛みを感じたり、違和感が2日~3日たっても無くならない場合は歯科医師に相談して微調整を行ってもらうとよいでしょう。

些細な違和感かもしれませんが、お口の中は細い髪の毛が1本入っただけでも不快に感じるくらい繊細です。

違和感が数日無くならないということは、何かが起こっていることが考えられるので歯科医師に相談するようにしましょう。

 

≪詰め物を詰めた瞬間から歯がしみる≫
新しく作製した人工の歯をくっつける時には歯科専用の接着剤を使用します。

この接着剤が影響して一時的に歯がしみる場合があります。

当然ながら接着剤はお口にとって異物です。

詰め物を詰めた瞬間に起こるシミの原因は、接着剤という異物に対しての反応ということです。

接着剤事態は体にとって有害なのもではないので、早ければ数分でシミは引いていきます。

徐々にジンジンしたりズキズキする感覚が引いていけば問題ありません。

 

≪冷たいものや熱いものがしみる≫
保険適用の詰め物や被せ物の治療で使用される素材の多くは金属です。

金属は熱を通しやすい素材の為、自分の歯と比べると差が生じます。

冷たいものや熱いものを口に入れた際に、数分以内にシミが治まるのであれば問題はないでしょう。

数日のうちにだんだんと歯がしみる事が無くなってくれば、神経が温度変化に慣れてきたということなので、そのまま様子をみましょう。

しかし、何もしていなくても歯がズキズキと痛んだり、冷たいものや熱いものがしみる症状がひどくなっていく場合には、神経を取る治療

を行わなければいけない場合もあります。

歯がしみたり痛みが続く場合には歯科医院に相談をしてください。

 

≪治療後数か月してから痛みを感じるようになった≫
詰め物の治療を行い痛みやシミもなく問題なく噛めていたけれど、数か月したら痛みが出てくる場合があります。

詰め物の治療を行った後に起こる痛みの原因の中で、1番危険な痛みです。

これは歯の根の治療を行った時に起こってくる痛みです。

歯の根の治療が不十分だった場合、このから炎症が起こり痛みとして感じるようになります。

見た目はキレイにできたとしても痛みが再発する場合があるので、治療後数か月たってから痛みが出てきた時には、歯科医院でレントゲンなどを確認しながら原因を見つけましょう。

 

 

定期検診で異常がないかのチェックが重要

詰め物の治療が問題なく終わり痛みやシミも無く噛めていたとしても、油断して歯磨きなどのケアをサボっていると、治療を行った部分でも再び虫歯になってしまう場合があります。

詰め物の治療をしたということは、お口の中の環境は悪かったことが考えられます。

治療を行ったからといってお口の中の環境が完璧に改善されるわけではないので、治療を行った後にはお口の中の環境をどれだけ健康な状態で維持できるかを考えないといけません。

そのためには毎日の歯磨きはもちろん、定期的に歯科医院で虫歯になっていないか、磨き残しは無いかなどのチェックを行うようにしてください。

歯に関しての専門家が、自分では確認することのできない部分まで念入りにチェックを行うので、虫歯を未然に防いだり、何か異常があったとしても早期発見することが可能です。

一生自分の歯で食事を行えることが理想なので、歯科医院と協力して自分の歯を守っていきましょう。

 

 

まとめ

詰め物の治療を行った後に生じる事のある痛みは、大きく分けて4種類あります。

① ものを噛むと痛みを感じる

② 詰め物を詰めた瞬間から歯がしみる

③ 冷たいものや熱いものがしみる

④ 治療後数か月してから痛みを感じるようになった

それぞれに明確な理由があるので、何か異常を感じる場合には歯科医院に相談をして解決していきましょう。

また、治療が終わった後も油断せずにケアをしっかりと行い、定期的に歯科医院で検診を行うことが自分の歯を永く残す秘訣です。

 

執筆/ひらかわ歯科医院 院長 平河貴大