入れ歯

【入れ歯の寿命ってどれくらい?】作りかえのタイミングが大切です

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  • 2019.04.23

≪ 目次 ≫

入れ歯の平均的な寿命と注意点について

入れ歯のお手入れ方法

まとめ

 

皆さんは入れ歯の寿命はどれくらいかご存知でしょうか。

何度も調整を行い自分にぴったりの入れ歯ができると、それをずっと使い続けたいと思いますよね。

しかし、入れ歯もモノである以上は使い続けると劣化は避けられません。

もちろんお口の中の環境の変化やトラブルによっても、入れ歯の作り直しは必要になってきます。

入れ歯の寿命は使い方やお手入れ方法によっても変わってきますので、今回は実際に言われている「入れ歯の一般的な寿命」についてご説明いたします。

 

 

入れ歯の平均的な寿命と注意点について

一般的に入れ歯の平均寿命は4年~5年と言われています。

長いと感じるか短いと感じるかは人それぞれですが、同じものを一生涯使い続けることはかなり難しいと言えます。

保険適用の入れ歯は、作ってから6ヶ月経たないと新しい物への作りかえができないのでご注意ください。

ごく稀な事ではありますが、10年以上も同じ入れ歯を使用している方もいらっしゃいます。

しかし、使用するにつれて入れ歯を作る素材の劣化は避けることができません。

 

では、入れ歯の劣化とは具体的にどのようなことを言うのでしょうか。

それは入れ歯の噛む面のすり減りが大きく関係してきます。

噛む面がすり減るということは、噛む力が弱くなったり、噛み合せが悪くなることに繋がります。

こうした状態で入れ歯を無理やり使用していると、歯茎を傷付けるなどの悪影響を及ぼす事になり、入れ歯が不安定になったり痛くて入れ歯を入れることがストレスになる事もあります。

そのため、入れ歯の寿命は長くても5年と考えていただければと思います。

 

入れ歯の寿命を奪う要因
入れ歯の寿命は長くて5年と言われていますが、これはあくまでも何もトラブルが起こらないことが前提です。

入れ歯の寿命を奪う要因を挙げると次のようになります。

 

・うっかり落としてしまう
よくある事といえば、入れ歯を洗っている時にうっかり落としてしまい、入れ歯が割れてしまったということです。

これは落とした場所の素材にもよりますが、頑丈に作られている入れ歯でも簡単に割れてしまうことがあります。

一部分が欠けてしまうだけでも、入れ歯が安定しなくなることがあるので注意が必要です。

 

・熱湯につける
これは熱により入れ歯が変形してしまうことに繋がります。

特に保険適用の入れ歯は大多数の箇所がプラスチックの素材でできているため、熱いお湯での洗浄は厳禁です。

また、サウナなど極端に高温な場所に付けて入るのも避けるようにしてください。

 

・洗浄のやり過ぎ
毎食後、研磨剤入りの歯磨き粉などでゴシゴシ強い力で磨いていると、細かな傷が入れ歯にできてしまいます。

するとそこに雑菌が入り込み、歯茎が腫れるなどのトラブルを引き起こします。

歯茎が腫れると入れ歯が合わなくなり、結果として入れ歯の寿命を縮めることになります。

また、洗浄液に毎回つけていると入れ歯を痛めることになります。

入れ歯洗浄剤は殺菌成分などの洗浄力が優れているぶん、入れ歯事態に与える影響も強力になります。

 

・乾燥させる
入れ歯は就寝前に外し洗浄を行いますが、その後の保管は必ず保存容器の水に浸してください。

入れ歯は乾燥に弱く、変形やひび割れの原因になります。

 

いかがでしょうか。

1度や2度間違ったことを行っても、入れ歯の寿命に対して大きな影響はございませんが、継続して行っていると大きな問題にあるのでご注意ください。

 

入れ歯を長持ちさせる方法
では、反対に入れ歯を長持ちさせる方法を考えてみましょう。

基本的には毎日きちんとお手入れをしていれば問題はございませんが、次のことを行っていただけると入れ歯を長持ちさせ、快適に使用することにも繋がります。

 

・歯科医院で定期的に調整を行う

入れ歯は歯茎の状態によって使用感は大きく変わります。

そして歯茎はお口の中の環境によって変わります。

そのため、お口の中の環境や歯茎の状態を定期的に確認することが重要になります。

1ヶ月前までは当たっていなかった場所が歯茎が腫れているせいで当たってしまい、擦れて傷になってしまうこともあります。

その場合は当たっている場所を削ることになるでしょう。

反対に歯茎が痩せて入れ歯が不安定になっている場所に関しては、入れ歯の盛り足しを行います。

これらのようにお口の中の状態を確認しながら微調整を行うことで、1つの入れ歯を快適に長く使っていくことができるでしょう。

 

 

入れ歯のお手入れ方法

入れ歯は毎食後、歯磨き粉を使い歯ブラシでゴシゴシ洗えば良いという訳ではございません。

お手入れをやり過ぎると、かえって入れ歯を傷付けてしまい劣化させてしまいます。

入れ歯をお手入れする時には次のことを注意してください。

・専用の歯ブラシを使う
・研磨剤入りの歯磨き粉は使わない
・強い力でゴシゴシ磨かず、歯の向きに合わせて優しく洗う
・必ずお水で洗う
・毎日強力な洗浄剤を使わない

基本的には水洗いか中性洗剤で軽く洗ってください。

入れ歯洗浄剤は刺激が強いので、臭いや汚れが気になる場合に使用するとよいでしょう。

ペースとしては週に1回程度でも大丈夫です。

就寝前に入れ歯を外した際は、お水につけておくことを忘れないようにしてください。

 

 

まとめ

歯周病治療において歯石取りは重要な治療です。

歯石の中で繁殖した歯周病菌が悪影響を及ぼすため、歯石を除去することが歯周病治療に対しての主な治療になります。

できたばかりの歯石は簡単に落とすことができますが、できて時間のたった歯石はカチカチに固まって除去するためには時間がかかります。

そのため、定期的な検診と合わせて歯石取りを行うことが、結果として費用や治療時間も抑えることになるでしょう。

歯周病は気付かないうちに進行していく恐ろしい病気なので、歯石をお口の中に溜めないことが重要です。

 

執筆/ひらかわ歯科医院 院長 平河貴大