審美

セラミックを使用した審美治療方法

  • 審美
  • 2019.01.21

≪ 目次 ≫

セラミックを使用するメリット

セラミッククラウンの弱点

お手入れが大切です

まとめ

 

虫歯が進行してしまい自分の歯を沢山削ると、そこに被せ物(クラウン)を装着する治療を行います。

被せ物はプラスチックで作られたものや金属で作られたものまで、被せ物を装着する場所によって様々な素材を選ぶことができます。

基本的に保険が適用できるものではプラスチックと銀歯を使用することができます。

現代の保険治療では奥歯は銀歯、前歯は銀歯の表面に白いプラスチックを張ったものとなります。

そのため、どうしても見た目が悪くなったり、金属アレルギーや長期間使用すると金属が溶け出し歯茎の変色の恐れがあります。

保険治療はあくまで、お口の中の機能を必要最低限回復させるために行われる治療なので、使える素材は限られてきます。

しかし、保険適用外の素材を使用することにより、見た目を自然で白く美しくできたり金属アレルギーなどの心配もなくなります。

今回は保険適用外の素材でも強度や見た目の美しさに優れている「セラミック」についてご説明いたします。

 

 

セラミックを使用するメリット

セラミックという言葉はしばしば耳にすることもあると思いまが、セラミックとは陶器のことを言います。

このセラミックを使用した被せ物を「セラミッククラウン」と言います。

セラミッククラウンの最大のメリットは高い審美性です。

簡単に言うと、まるで自分の歯のような白くて綺麗な歯にすることができます。

人工の歯でも白ければいいという訳ではありません。歯も根元から先端まで全く同じトーンの白色ではないのです。

そのため歯の根元から先端にかけての綺麗なグラデーションを表現することが重要になります。

技術力の高い歯科技工士さんの作るセラミッククラウンは、自分の歯と見分けがつかないほどの見事な仕上がりにすることができます。

次に保険適用の素材で作られる被せ物は長年使用することにより、徐々に変色していく恐れがあります。

特にプラスチックの素材を使用している前歯は、その影響が顕著に表れます。

歯磨きなどのセルフケアをちゃんと行っていれば変色を遅らせることもできますが、やはりセラミックは陶器なのでとプラスチックを比べると、その差は大きくなります。

分かりやすい例えで言うと、カレーライスを食べる時のお皿のイメージです。

カレーライスと言えば歯を変色させる食べ物として、最もポピュラーなものの一つです。

そのカレーライスをよそうお皿ですが、プラスチックのお皿と陶器のお皿とでは、どんなに綺麗に洗っていてもプラスチックのお皿は着色をしていきます。反対に陶器のお皿は余程劣悪な使い方をしなければ、変色することはほとんどありません。

これがお口の中で起こっているので、食べ物を食べている限り着色リスクというものは避けられません。

そのため、セラミッククラウンは長年使用しても着色リスクを低く抑えることができます。

表面がツルツルしているため、歯垢や歯石も付きにくく衛生的な素材とも言えます。

最後にセラミッククラウンは、一切金属使用していないというメリットがあります。

金属を使用した被せ物であるトラブルが歯茎の黒ずみです。

これはクラウンに使われている金属の成分が溶けだし、歯茎に付くことにより変色させてしまいます。

セラミッククラウンの場合は金属を全く使用していないため、歯茎が黒く変色する心配がございません。当然金属アレルギーのリスクも無くなります。

金属アレルギーはクラウンを装着して初めて症状として現れるので、その段階で気付くこともあります。

最近では安全性と健康面から、金属を使わないメタルフリーにすることを推奨している歯科医院も多いのでセラミッククラウンはほとんどの歯科医院で受けることができるでしょう。

 

 

セラミッククラウンの弱点

高性能なセラミッククラウンにも弱点はあります。

それは金属の歯と比べた時の強度です。

とはいえ陶器のお皿みたいに、落としたらパリンと割れるようなイメージではございません。

硬いものを噛んだ時や激しく転んだりぶつかったりといった、強い衝撃が加わった場合、金属の素材と比べると少しだけ割れやすいということです。

大きく欠けてしまったり割れてしまった場合は作り直しになります。

また、保険が適用されないため費用面で高くなることがデメリットです。

セラミッククラウン1本の相場が100,000円くらいなので、セラミッククラウンに価値を感じることができなければ、おいそれと決断することは難しいのでないかと思います。

 

 

お手入れが大切です

よく勘違いされるのが「セラミックを装着すれば虫歯になることは無い」ということです。

確かに人工物の歯なので、その歯は虫歯にはなりません。

しかし、セラミックを装着した歯の隣の歯が自分の歯だった場合、人工物の歯と自分の歯との隙間に歯垢が溜まり、そこから健康な自分の歯が侵されていきます。

お口の中が清潔であれば、そもそもセラミッククラウンを装着することにはならなかったはずなので、これを反省材料によりいっそうお口の中のケアには気を付けるようにしましょう。

 

 

まとめ

セラミッククラウンは失った自分の歯の替わりとして、審美的に優れた高性能な歯です。

自然な白さにでき、着色リスクも少なくて済むので、見た目を気にする方にはうってつけです。

また、金属を使用していないので金属アレルギーなどの心配もありません。

ただし、あまりにも強い衝撃が加わると割れてしまう恐れがあるのでご注意下さい。

被せ物の治療を行うということは、お口の中の環境があまり良くなかったことが想像できるので、定期的に歯科医院で口腔内検診を行うことをオススメします。

セラミッククラウンを装着したら、よりいっそうお口の中のケアには気を付けて、なるべく長く使えるようにしましょう。