小児歯科

【遺伝だけではない!】乳歯の歯並びは生活習慣にあり!

  • 小児歯科
  • 2018.01.12

≪ 目次 ≫

歯並びと遺伝にはどんな関係があるの?

生活習慣を見直せば歯並びがよくなるって本当?

まとめ

お子さんの歯並びが悪いとでお悩みの方はたくさんいらっしゃると思います。

そして「自分の歯並びが悪いから、子供にもそれが遺伝して歯並びが悪くなっているんだ」と言っている方もたくさんいらっしゃいます。

ですがこれは大きな間違いです!

確かに遺伝が影響している点もありますが、お子さんの歯並びを決定付けている要因は「生活習慣」にもあります。

今回は歯並びと遺伝の関係から、歯並びに悪い影響を与える生活習慣までご紹介をいたします。

 

歯並びと遺伝にはどんな関係があるの?

一言に遺伝と言ってもの様々です。

自分の子供に遺伝するものとして思いつくものは、どんなものでしょうか?

よく上がるのは骨格や体質、免疫力など体を構成するものから髪の色、目の色、肌の色など色素ですよね。

私の経験では「お父さんは髪の毛はフサフサだけど、両親共にお爺ちゃんは髪が薄いから、お前もきっとハゲるよ」と理屈が曖昧なこと言われたことがあります。

専門的な事は分かりませんが、にわかには信じられない理屈ですよね。

 

ですが、ここがポイントだと言えます。

たとえ遺伝で頭皮や毛根が強くても、不潔にしていたりカラーやパーマなど髪や頭皮にダメージを与える行為を繰り返していれば、結果として髪が薄くなる可能性が高まります。

反対に遺伝で頭皮や毛根が弱くても、清潔にして頭皮の血流を良くしたり、ダメージを与える行為やストレスを的確に発散していれば、髪が薄くなるリスクも小さくなるでしょう。

このように自分の取る行動で、遺伝によるデメリットを最小限に留めることも可能です。

 

では歯並びはどのように遺伝が関係してくるのでしょうか。

遺伝が歯並びに与える影響は30%程とよく言われています。

人間の歯並びは、歯並びそのものが遺伝するわけではございません。

最も遺伝の影響を受けるのは「歯の大きさ」だと言えます。

また「頬、唇、舌の力」も遺伝が影響する要素です。

 

よく勘違いされるのは「顎の大きさ」です。

これは遺伝ではなく生活習慣による影響が大きくなります。

つまり、子供の歯並びは必ずしも遺伝のみが影響しているという訳ではないのです。

そのため、自分の歯並びが悪かったとしても、お子さんまで歯並びが悪くなるわけではないのでご安心ください。

反対に自分の歯並びがよかったとしても、子供の歯並びもよくなるという保証は無いので油断は禁物です。

 

 

生活習慣を見直せば歯並びがよくなるって本当?

広く生活習慣と言ってもピンとこないですよね。

具体的に言うと「姿勢」「食生活」「無意識の行動(癖)」です。

歯並びにおいては、虫歯も関係があるので加えておきましょう。

 

これらの中で最も注意したいのは「食生活」です。

ここでは栄養素というよりも、食べる物や食べ方が強い影響を与えます。

当然ですが歯というものは顎の骨から生えてくるものです。

人間の歯は永久歯になると歯の本数が増え、歯のサイズも大きくなります。

そのため、キレイな歯並びにするためには歯が生えてくるスペースを確保するために、顎の骨を発達させなければいけません。

顎の骨を発達させるためには、しっかりと噛むことによって歯から顎に刺激を与える必要があります。

 

現代では硬いものを食べ機会は減ってしまいました。

特に根菜類などの野菜を、好んで生で食べる子供はなかなか見かけません。

さらに「美味しい食べ物=柔らかい食べ物」とされている傾向も、硬い食べ物あまり好まれなくなっている要因になっています。

 

歯が生え揃い何でも食べられる環境が整うと、食事はご両親と同じものを食べることになるでしょう。

その時に食卓に柔らかく調理されていたり、硬い根菜類でも細かく切られていると、噛むという行為が少ないままに食事を終えてしまいます。

これが「悪い食生活」と言えます。

子供の頃は好き嫌いが激しく、好んで野菜を生で食べることは少ないと思いますが、ご両親は一工夫してあげてください。

 

その他にも頬杖をついたり、寝る時の姿勢がうつ伏せや横向きである場合には、顎や口周りを圧迫してしまうので顎の骨格が歪みます。

その結果、歯並びにも悪い影響が出てきます。

また、食べ物を口の中の片方だけで噛んでいると、顎の骨格に歪みが出てしまうので、歯並びが悪くなる原因の1つになります。

最後に、乳歯が虫歯になり抜いてしまう事でも歯並びに悪い影響を与えます。

乳歯は永久歯が生えてくるための道筋になります。

永久歯への生え変わりではなく治療によるやむを得ず乳歯を抜く時は、同時に歯並びのリスクもあるということを覚えておいてください。

 

 

まとめ

乳歯の歯並びは遺伝による影響もありますが、それは歯並び全体の30%程です。

残りの70%は生活習慣が影響しています。

生活習慣は無意識のうちに行っているものが多いので、お子さんの歯並びの為にはしっかりと見ていてあげてください。

また、同時に子供の生活習慣は両親に影響されるものもあります。

大人の日頃の姿勢や癖は子共に意外と見られていて、子供はそれをよく真似します。

可能な限り自分の変な癖も直すようにするとよいでしょう。

歯並びの悪さも早期発見することで、大掛かりな治療をすることなく生活習慣の改善だけで治る場合もあります。

気になる事があれば歯科医院に相談してみてください。

 

執筆/ひらかわ歯科医院 院長 平河貴大